Service
空き家活用、地域再生、事業づくり——やりたいことはあるのに、「何から始めればいいのか」「この物件で本当に大丈夫か」と、不安だけが先に来てしまう。
そんな方のために、“方向性を定める” → “計画に落とす” → “実現する”という3つのステップを整理し、あなたの状況に合わせて伴走するコンサルティングサービスをご用意しました。無理に前へ進ませるのではなく、間違った一歩で数百万円を失わないように、最初の判断を一緒に整える——そんなサービスです。
まずは、あなたの“やりたいこと”と“現状”をお聞かせください。そこから最適なプランをご提案します。
※なお、『まだ物件がない』『まずは仲間と学びながら自分のペースで進めたい』という方向けに、月額制の研究会(地域開発ラボ)も立ち上げました。小笠原がこの会を始めた理由や詳細は、[こちらのnote記事]にまとめています。
OPINION|診断
何をしたいかは見えている。けれど、どこから動けばいいのかが分からない。オピニオンは、そういう段階のための思考整理と方向づけのセッションです。
ヒアリングを通じて、現状の課題と目的を整理し、次に取るべき一手を一緒に見極めます。「建てる」「借りる」「やめる」「待つ」——最初の判断を誤らないことが、その後を大きく左右します。まず自分の考えを言葉にして、動き出す方向を定めるための段階です。
料金:8万円(税別)
BASE|判定
物件がある、アイデアもある。けれど「本当にやっていいのか」の確信が持てない。ミニマムは、その計画が実現可能かどうかを検証するプランです。
現地調査・ヒアリング・収支分析を通して、リスクと可能性を数値で見えるようにします。感覚や勢いではなく、判断材料をもとに決める。それによって無駄な出費や後戻りを避け、「やる・やらない」を曖昧にしないための段階です。
料金:45万円(税別)※交通費、滞在費実費精算別
STANDARD|計画
方向が定まり、実現を見据えて動き出したい。スタンダードは、アイデアを実行可能な形にまとめ、建築デザイナーや施工者に渡せる基本計画書(事業の設計図)を作るプランです。
目的、資金計画、空間の活かし方を一体で整理し、「このまま進めば実現できる」という状態まで持っていきます。誰かに頼む前に、自分自身がプロジェクトの全体像を把握しておく。結果的に、それが最もコストを抑え、失敗を減らす進め方だと考えています。
料金:80万円(税別)
PREMIUM|伴走
構想がまとまり、事業の方向が定まった。ここからは実際に形にしていく段階です。プレミアムは、スタンダードを経て基本計画を共有した方のみを対象とした、現場監修・設計デザインの伴走プランです。
図面だけでは伝わらない細部の意図や、現場での判断を共に積み上げ、オープンまで一貫して支援します。この段階で私が関わる目的は「完成」ではなく「継続」です。運営後も改善を重ねていける体制をつくる。つくって終わりにせず、続けていける形にするための最後の伴走です。
料金:応相談(プロジェクト全体予算の15%)※設計デザイン料含む
よくある質問
Q1. 地方の空き家は、どのように活用すればいいですか?
結論:用途を先に決めないでください。まず「このエリアはこの先も自走できるか」を見ます。
「空き家をどう使うか」から考え始めると、頭の中はだいたい賃貸か民泊かの二択に絞られてしまいます。ですが、実はここで順番を間違えていることが多いのです。
空き家というのは、いわば土地に生えた枝葉のようなものです。根っこにあたるエリアそのものが弱っていれば、どんなに立派な枝(用途)を選んでも、長くは持ちません。そこで最初に確かめていただきたいのは、「このエリアに、この先も人が住み続けるかどうか」ということです。人が住み続けるエリアであれば選択肢は豊富ですが、住み続ける人がいなくなっていくエリアでは、賃貸にしても民泊にしても、同じように苦しくなっていきます。
長崎坂宿を始めたときも、最初から「宿にする」と決めていたわけではありません。斜面地という土地の条件、周辺の人の動き、観光の流れを見ながら、宿泊・シェアスペース・スタディツアーを少しずつ組み合わせていきました。単一の用途を先に当てはめるのではなく、エリアの体力に合わせて事業の形を後から調整していく。この順番こそが、遠回りに見えて実は一番失敗の少ない進め方だと感じています。
Q2. 人口が減っている地域でも不動産活用はできますか?
結論:できます。前提が違うだけです。
「人口が減っている=需要がない」と考えるのは、とても自然な発想だと思います。しかし、ここには少し誤解があります。人口減少地域で不動産活用が失敗するのは、都市部と同じように「これから人が集まってくる」ことを前提にした事業計画を、そのまま持ち込んでしまった場合です。
逆に、「人が来ないことを前提に、固定費を低く抑えた事業構造」を作ることができれば、人口減少はむしろ有利に働く場面があります。土地や建物の値段が安く、競合となる事業者も少ないため、小さな資金で始めやすいのです。
長崎坂宿がある斜面地は、まさに「誰も欲しがらなかった土地」でした。だからこそ小さな資金で試すことができ、もし失敗したとしても被害を小さく抑えられました。人口減少地域での不動産活用は、都市型の成功パターンをそのまま当てはめないことが、最初の一歩になります。
Q3. 古い家を改修して賃貸にする価値はありますか?
結論:「賃貸」という発想で考えると、途中で行き詰まりやすいです。「運営」という発想で考えてみてください。
賃貸経営という言葉には、「一度貸してしまえば、あとは手間がかからない」という響きがあります。ただ、古い家を改修して賃貸にする場合、この考え方のままでは、改修費の重さに最初から負けてしまうことが少なくありません。家賃収入だけで回収しようとすると、何年もかかる計算になりやすいためです。
長崎坂宿では、早い段階で「貸す」という発想をいったん手放し、「運営する」という発想に切り替えました。宿泊、店舗、コミュニティスペースなど複数の用途を同じ建物の中に組み合わせることで、一つの用途がうまくいかない時期があっても、他の用途でカバーできる構造にしています。
改修に手をつける前に、「誰が、どうやって運営し続けるのか」を先に決めておくこと。これが「賃貸にする価値があるかどうか」という問いへの、少し遠回りですが一番確実な答えだと思います。
Q4. 空き家を民泊にするべきですか?
結論:民泊はあくまで手段です。それ自体を目的にした瞬間に、少し危うくなります。
民泊は今、注目されている活用方法の一つで、実際に成果を上げている例もたくさんあります。ただ、その数字だけを見て「民泊にすれば儲かる」と判断するのは、少し危険です。民泊の収益は、そのエリアの観光需要、競合の数、法律や制度の変化によって、数年単位で大きく変わっていくものだからです。
本当に確認していただきたいのは、「その民泊を、誰が運営し続けるのか」ということです。清掃、予約への対応、近隣への配慮まで含めて、続けていける体制があるかどうか。
民泊にするかしないかを先に決めるのではなく、まず運営の体制を具体的に描いてみる。それが無理なく成立するようであれば、民泊も十分に有力な選択肢になります。この順番で考えていただくと、判断がしやすくなると思います。
Q5. 売却と活用、どちらを選べばいいですか?
結論:判断の軸にしていただきたいのは「思い入れ」ではなく「自走できるかどうか」です。
実家や祖父母の家を前にすると、「売ってしまうのは何だか申し訳ない」という気持ちが自然に湧いてくるものです。これは人として当然の感情で、決して悪いことではありません。
ただ、事業として活用するかどうかを判断するときは、この気持ちをいったん脇に置いていただくことをお勧めします。判断すべきなのは、その物件・そのエリアが「自走できるかどうか」、つまり事業として続けていけるだけの需要や仕組みがあるかどうか、という一点です。
自走できないと分かっているのに、思い入れだけで活用に進んでしまうと、赤字を抱えながら苦しい状態が長く続くことになりかねません。そのような場合には、感情への配慮をしつつも、「売却する」という選択を取ることも、決して負けではないとお伝えしたいです。
Q6. 500万円程度の予算でも空き家活用はできますか?
結論:できます。むしろ、小さく始めるほうが健全な場合が多いです。
大きな資金を投じて一気にリノベーションするほうが、「本格的」に見えるかもしれません。しかし実際には、小さな資金で始めて、実際に運営しながら少しずつ調整していくほうが、失敗のリスクは低くなります。
長崎坂宿も、最初から今の規模だったわけではありません。小さく始めて、実際にお客さまの反応を見ながら、少しずつ規模を広げていきました。
500万円程度の予算であれば、用途を欲張らず、固定費(電気代・水道代・管理の手間など)を抑えた設計にすることを心がけてください。加えて、使える補助金や助成金があれば、積極的に併用を検討するのもよいと思います。長崎坂宿も立ち上げ当初はほぼ自己資金でしたが、現在は状況に応じて補助制度も活用しています。
Q7. 自分一人でも地域開発はできますか?
結論:できます。というより、「ひとり」であることそのものに意味があります。
地域開発というと、行政や大きな組織が音頭を取って進めるものだ、というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。実際にそういう進め方もありますが、その場合は合意形成に時間がかかり、動き出すまでに何年もかかることが少なくありません。
個人で始める場合、自分の資金とリスクの範囲であれば、誰かの合意を待たずに、すぐに小さく実験することができます。これは個人にしかない強みだと思っています。
「ひとり地域開発」という言葉で表現しているのは、地方に人を呼び戻そうという大きな運動ではありません。周辺の集落やエリアが本当に自走できるのかどうかを、個人の判断とスピードで見極めていく、いわば選別のための小さな装置のようなものです。だからこそ、一人で始めることに意味があると考えています。
Q8. 行政や地域住民の合意がなくても始められますか?
結論:始められます。ただし「合意が不要」ということではなく、「合意が必要になるほどの規模でやらない」ということです。
これは少し誤解されやすいポイントだと感じています。「合意を取らずに勝手に進める」というわけではなく、最初から全員の合意を必要とするような大きな規模で始めない、という設計の話です。
自分の資産や資金の範囲でできることから始めれば、その段階では誰かの許可を待つ必要がありません。そして小さく始めて実績を積んでいくと、あとから行政や地域の方々の信頼が自然についてくることが多いのです。
順番としては、「合意を取ってから始める」のではなく、「始めてみて、結果をお見せしてから、合意を広げていく」というイメージに近いです。
Q9. 建築家に不動産活用を相談するメリットは何ですか?
結論:企画・設計・運営を、分業させないことです。
一般的には、「設計する人」と「実際に事業を回す人」は別々になっています。設計事務所は図面を描くところまでが仕事で、そのあと運営がうまくいくかどうかまでは責任を持たない場合が多いのです。そのため、見た目は綺麗でも実際には運営が回らない、というギャップが起きやすくなります。
建築家自身が事業主として実際にリスクを取って運営していると、この分業の壁がなくなります。「この設計は綺麗だけれど、清掃や管理にどれだけ手間がかかるか」まで、自分自身の経験として理解しているからです。
ですから相談していただくときも、「図面を描いてもらう」というより、「実際に事業として回るかどうか」まで一緒に考えてもらう、という相談の仕方ができます。これが建築家に相談する一番のメリットだと感じています。
Q10. 不動産会社と小笠原企画は何が違いますか?
結論:「売る・貸す」ところで終わるか、「事業として回し続ける」ところまで責任を持つか、という違いです。
不動産会社の仕事は、物件の売買や賃貸の契約が成立するところまでです。それ自体は専門性の高い、大切な仕事ですが、そのあと事業がうまくいくかどうかは、基本的にはオーナーご自身の責任になります。
小笠原企画は、自分たちで物件を買い、設計し、実際に運営まで手がけています。うまくいかなかったことも含めて、事業として回し続けている立場です。
ですから、ご相談いただける内容の範囲が異なります。「この物件、どうやって貸せますか」ではなく、「この物件、事業として本当に成立しますか」というところから、一緒に考えることができます。
.jpg)







































